2016年3月19日(土)に開催した第36回雲南懇話会には、お彼岸の最中にも拘わらず125名の参加をいただき、盛会でした。皆様のご支援ご協力に感謝します。ご講演いただいた講師の皆様、ありがとうございました。

今回も宮崎市、奈良県吉野郡、静岡市、富士市、山梨県都留市・大月市、福島県福島市など、遠方からのご参加をいただきました。宮崎の焼酎、越後の銘酒の差入れもありました。重ねて感謝致します。

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(撮影: 金井 義介)

第36回

日時;2016年3月19日(土)12時45分~17時30分。その後茶話会
場所;JICA研究所(旧国際協力総合研修所)国際会議場 @ 東京市ヶ谷

  演題
発表者
所属
1 カイラス巡礼とグゲ王国 / -西チベット・古格王国(842年~1630年)への旅路- 藤本 紘一 都留市文化協会副会長、写真家
 2 標高8,000mから眺めた星空の魅力 / -マナスル峰で試みた天体観測- 村山 孝一 (元)プラネタリウム解説員
3 ハニ族における稲作農耕と伝統的知識の継承 / -雲南省紅河州に見る棚田文化- 阿部 朋恒 首都大学東京 人文科学研究科博士後期課程、(中国雲南省)紅河学院国際ハニ / アカ研究所訪問研究員
4 浮上式鉄道開発の経緯と中央リニア新幹線の動向 / -夢・今・これから- 藤江 恂治 (元)(公益財団法人)鉄道総合技術研究所 技師長
5 DNAから見た日本人の起源 / -日本人成立の経緯- 篠田 謙一 (独立行政法人)国立科学博物館 人類研究部長

まず、『カイラス巡礼とグゲ王国 ~西チベット・古格王国(842年~1630年)への旅路~』 を、藤本 紘一氏(都留市文化協会副会長、写真家)からご発表をいただきました。

西チベットのカイラス山、聖山を五体投地で巡礼する信者…。話者は自らも五体投地をし拝礼するという。ここから160km 西方のツァンダには悠久のグゲ遺跡、トリン寺、ピアン・ドゥンカル石窟群がある。話者は3回この地域を訪問され、素晴らしい写真を記録している。会場で、自身の撮影された「アルバム」を展示された。

グゲ遺跡の壁画と共に、カイラス山の写真がとりわけ神々しく印象的だった。

次に、『標高8,000mから眺めた星空の魅力 ~マナスル峰で試みた天体観測~』と題して、村山 孝一氏(元プラネタリウム解説員)からご発表をいただきました。

話者は、博物館や科学館でプラネタリウム解説員として20年間ほど天文普及教育に携わっていた。その経験から、冒頭、星空・銀河系について概説した。

「宇宙とは?」「星は何故ほしと言う?」「星座の数は?」「星の色」「星の距離」等である。

2015年4月、エベレストBCで遭遇した大雪崩の様子を紹介された。自身の周りで18名が亡くなったという。

茶話会では大勢の方々から質問攻めに会い、飲食もままならなかったと云います。

次に、『ハニ族における稲作農耕と伝統的知識の継承 ~雲南省紅河州に見る棚田文化~』と題して、阿部 朋恒氏(首都大学東京 人文科学研究科博士後期課程、(中国雲南省)紅河学院国際ハニ / アカ研究所訪問研究員)のご発表をいただきました。

2013年に「紅河ハニ棚田群の文化的景観」が世界遺産に登録され、ハニ族の伝統農法はにわかに注目されるところとなった。一方、この地域で稲作を営むハニ族の生活は市場経済化の要請のもと急激な環境変化にさらされており、農耕に関する技術や知識の継承も困難になりつつある。ハニ族の村落で暮らした2年間の経験を基に、彼らの農耕の実体を紹介された。

事前に準備いただいた資料は何ゆえか幹事会で受信できませんでした。そのため、席上配付資料は本ウェブサイトで初めての公開となりました。

4番目には、『浮上式鉄道開発の経緯と中央リニア新幹線の動向 ~夢・今・これから~』と題して、藤江  恂治氏((元)(公益財団法人)鉄道総合技術研究所 技師長)の発表をいただきました。

南アルプスを横断するリニア新幹線ルート。2014年10月、品川~名古屋間の工事実施計画が認可された。本講演では、各種リニアの方式比較、初期の開発経緯、超伝導リニア方式の特徴、鉄道研究所での開発内容、宮崎、山梨の実験センターでの試験、東京-名古屋間の建設と課題等について、研究開発が開始された1962年から50年の歩みを中心に話された。話者は、開発当初からリニア開発に携わってこられた方です。 http://ktymtskz.my.coocan.jp/linia/yamanasi.htm

最後に、篠田 謙一氏((独立行政法人)国立科学博物館 人類研究部長)から、『DNAから見た日本人の起源 ~日本人成立の経緯~』と題した発表をいただきました。

日本人は何処から来たのだろう? 何処を経て何処の人たちと関係しているのだろう! 興味の尽きない関心事である。

話者によれば『今世紀になって、さまざまなヒト集団のDNAデータが大量に生み出されるようになり、それを基にした集団の起源や拡散の研究が進められている。

日本人の起源に関しても、旧石器、縄文時代を含む各時代のデータが揃いつつあり、従来の研究方法では知ることのできなかった日本人形成のシナリオが提唱されるようになっている。』といいます。

本講演では、近年のDNA分析が明らかにした日本人の起源について解説し、日本列島の集団の遺伝的な変遷を、アジアにおけるヒトの移動の文脈の中で説明された。

ご参考: http://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20120305/301339/(ミトコンドリアDNAで分かった人類の歴史…Webナショジオから)

国立科学博物館の新たな冒険企画『3万年前の航海 徹底再現プロジェクト』について、紹介された。詳しくは例えば下記URLをご覧下さい。協力者を募集中とあります。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160322-00000004-wordleafv-sctch

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