尹 紹亭氏による『雲南の刀耕火種(焼畑農耕)及びその変遷』(ヒマラヤ学誌10号、2009)を、ヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授)の承諾を得て、掲載しています。

【添付資料】himalayan_study_monographs_no_10_p225_yin.pdf/『雲南の刀耕火種(焼畑農耕)及びその変遷』 尹 紹亭 ヒマラヤ学誌第10号p225-.pdf

 

雲南の刀耕火種(焼畑農耕)及びその変遷

尹 紹亭

雲南は、中国で焼畑農耕が最も多く存在している地域である。その分布は雲南西南部とミャンマー、ラオスに隣接した地帯に集中している。ここ百年、特にこの五十年来、人口の急激な増加と森林資源の絶え間無い減少によって、焼畑農耕民は日増しに深刻になる生存の危機に耐えて来た。
しかしひとつの重要な事実としてあげられるのは、雲南の焼畑農耕は、内部の人と土地との関わりの変化や外部からの厳しい圧力の下でも、急速には消滅していないことである。これは、焼畑農耕を速やかに消滅させたいと願っている多くの人達を困惑させている。実際この種の農業は、大量の森林資源を必要とするという欠陥をもっていることは明らかである。しかし他方、持続的に利用し続けるために、環境保護のための戦略を創造し続けてきたのである。
人々は時に根深い民族的、文化的な偏見から、焼畑農耕の環境保護に対するネガティブな影響しか認めず、これまで焼畑農耕民が創造してきた諸々の生存戦略を認めたがらなかった。そこで、筆者はフィールドワークによる資料に基づいて、雲南焼畑農耕民の8 通りの生存戦略をここにまとめあげた。本論文の記述を通して、我々は彼らの生存戦略が研究に値するということを知ることができる。さらに重要なことは、彼らの生存戦略が雲南焼畑農耕民の今後の生存と発展にも、必ずや積極的な役割を発揮しつづけるであろうということである。

(以下、添付ファイルをご参照くださいませ。)

子氏による『タイ北部における発酵食用茶 『ミアン』の伝播に関する一考察』(ヒマラヤ学誌10号、2009)を、ヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授)の承諾を得て、掲載しています。

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