川久保忠通氏による『2007年崑崙隊の高峰登攀時に於ける高所生理と登山活動』(ヒマラヤ学誌9号、2008)を、京都大学ヒマラヤ研究会(発行者)及びヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授)の承諾を得て、掲載しています。これは、雲南懇話会の第4回フィールドワークの記録でもあります。
2007年崑崙隊の高峰登攀時に於ける高所生理と登山活動 川久保 忠通 1. はじめに 2007年7月22日から8月19日にかけて、平均年齢62歳の熟年男性5名が中国新疆ウイグル自治区崑崙山系で登山活動を行った。通常の遠征の場合、登 山の対象とする山は1座であり、その登頂に成功したらさっさと帰って来るものであるが、今回は5名の隊員のいずれかが登った山は3座に及んだ。それらは全て標高6000m以上でその内の2座は未踏峰、1座は第2登であり、5名の隊員中、3座全てを登った者が2名、2座が1名、1座が2名であった。これらの 山に登るのには高度な技術は必要とせず天気も安定していた為、登頂の成功は日頃のトレーニングにより得られた体力と高所順応の2点に大きく依存した。登山 活動の詳細は他の報告書(脚注1,2)に譲るとして、本論では各隊員の日頃のトレーニング、それによって得られた体力、高所に於ける高所生理(主に動脈血 酸素飽和度(SpO2)と脈拍数)を紹介し、それらと各隊員の登山成果の3者の関連性を論じる。又、隊員中、高所での高所生理の測定値が最も务っていた隊 員(幸か不幸か筆者の事である)の場合を更に掘り下げて論じる。 (以下、添付ファイルをご参照くださいませ。)
|
【添付資料】
2008.Kawakubo.pdf/『2007年崑崙隊の高峰登攀時に於ける高所生理と登山活動』 川久保 忠通 ヒマラヤ学誌9号(2008) (原稿版)