榎本 浩之氏による『北極圏の温暖化 ―科学の取り組み・フィールドワーク・人―』ヒマラヤ学誌 No.15, 193-199, 2014)を、ヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授)の承諾を得て、掲載しています。
【添付資料】hsm-15-193-北極圏の温暖化:榎本.pdf
{gallery layout=flow height=96 alignment=left-clear}hsm/201403_15/02_enomoto{/gallery}
北極圏の温暖化 榎本 浩之
北極圏では海氷減少、氷河の融解などが顕著に起こり、温暖化が速く進行している。2012 年には北極海の海氷面積が観測史上最低となり、グリーンランド氷床の表面が全面融解した。また、海氷が減った北極海では、航路の開通が期待され、試験航海が始まっている。気候の急変する北極圏でいろいろな懸念・期待が生まれている。日本の北極研究は新しい国家プロジェクトを開始した。北極温暖化のメカニズムや全球気候への影響、そして将来予測の精度向上を目指している。日本が誇る最新の機器や観測システム、大型コンピューターの将来予測の活動とともに、たくさんの研究者がフィールド観測に出かけている。北極に関する研究活動が始動する中で、2013 年5 月には北極評議会のオブザーバーメンバーに昇任された。急変する北極圏の気候と、新しく始まった研究活動、北極の国々との協力活動について紹介する。
(以下、添付ファイルをご参照くださいませ。) |