安仁屋 政武氏による『ケニア山登山と調査』(ヒマラヤ学誌 No.16, 176-183, 2015)を、ヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授, 奥宮清人京都大学准教授)の承諾を得て、掲載しています。
【添付資料】hsm-16-176-ケニア山登山と調査:安仁屋.pdf
ケニア山登山と調査 安仁屋 政武 2000 年11 月、アフリカ第2 の高峰、ケニア山(5199 m)にナロ・モル・ルートから登り、地形・氷河湖・氷河等と観察する機会があった。ベースとなるテレキ・ロッジ(4200 m)からカミ小屋を経て、トレッキング・ピークのレナナ峰(4985 m)を登り、ルイス氷河を末端まで歩き、さらにそのラテラル・モレインを下って、ロッジに戻ってくる周回コースであった。途中、氷河湖(ターン)を調べ、氷河を撮影し、モレインを調べながらのトレッキングであった。ターンにはモレイン堰止湖と岩盤凹地(あるいはケトル湖?)があった。観察し撮影できた全ての氷河(クラプフ氷河を除く)は地図に載っている範囲(恐らく1988 年以前)と比べると大幅に後退していた。なかでもジョーゼフ氷河は消滅寸前であった。文献によると、氷河面積は初登頂された1899 年から104 年後の1993 年までに1/4 強に減少している。 (以下、添付ファイルをご参照くださいませ。) |