脇田 道子氏(日本ブータン研究所)による『インド、ブータン国境の聖地巡礼 ―アルナーチャル・プラデーシュとメラの事例から―』(ヒマラヤ学誌 No.18, 180-190, 2017)を、ヒマラヤ学誌編集委員会(編集責任者;松林公蔵京都大学教授, 奥宮清人京都大学准教授)の承諾を得て、掲載しています。
【添付資料】himalayan-18-180-wakita.pdf
インド、ブータン国境の聖地巡礼 脇田 道子(日本ブータン研究所) インドのアルナーチャル・プラデーシュ州西端に位置するタワン県、西カメン県とブータン東部のタシガン県の山岳地帯には、地元の人びとが聖地として崇める場所が数多く残されている。この国境地帯は、かつてはチベットの中心部からモン〈mon〉あるいはモンユル〈mon yul〉と呼ばれ、周縁の辺境の地と見なされてきた。本稿で取り上げる聖地は、モンユルの文化遺産として、また仏教のヒマラヤ南麓への伝来の黎明期を偲ばせる重要な場所でもある。 筆者は、1999 年以来これらの聖地を巡ってきたが、インド、ブータンそれぞれの地政学的な状況や近代化などの影響で、聖地と人びととの関係にも明らかな変化の兆しが見える。本稿では、地元に残る伝承などを紹介するとともに、その現状を報告する。 (以下、添付ファイルをご参照くださいませ。) |
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