最後に、中尾 正義氏(人間文化研究機構, AACK)から、『彷徨える湖と水環境問題』と題した発表をいただきました。
≪以下、案内文より≫
タクラマカン沙漠の東にある祁連山脈(祁連山は匈奴語で「天の山」の意)の北麓に沿ってシルクロードが通っている。河西回廊と呼ばれる地域で、その北側に居延と呼ばれていた地がある。居延の地には900年余り昔にカラ・ホト(黒水城)と呼ばれる都があった。豊かな水に恵まれた居延沢(居延海ともいう)という湖の湖畔である。
時が流れ、居延沢の水も次第に涸れていき、700年ほど前には居延沢に流れ込んでいた黒河という河の水が湖に来なくなった。居延沢はもう一つの彷徨える湖なのです。
今回は、最近の研究による居延沢の歴史を紐解き、水問題にも言及する。
【添付資料】