最後に、山岸 久雄氏(国立極地研究所教授(宇宙圏グループ)、AACK)から、『極地から地球を見る-しらせ探検から100年目の日本の南極観測-』と題した発表をいただきました。
≪以下、講演要旨より≫
アムンゼン、スコットが南極点に到達した1911年~1912年、開南丸という小さな船で南極海に挑み、氷原を犬橇で走り、南緯80度に到達した日本人たちがいた。白瀬中尉を隊長とする南極探検隊である。今年は、この探検隊の出発から100年。白瀬の辞世の歌「我れ無くも必ず 捜せ南極の地中の宝世にいだすまで」に応えるかのように、日本の南極観測は今年で54年目を迎え、地球の環境を知る上で宝となる観測成果を世界に発信し続けている。最近の観測成果と、それを支える観測隊員、南極基地の生活を紹介する。