4番目には、坂本 勇氏(文書修復家, 元)吉備国際大学教授)から『北の紙の道、南の紙の道 -樹皮紙、ダード・ハンターの残した空白-』と題した発表をいただきました。

北のシルクロード沿いに、ヘディンらにより発見された古文書や残紙を用いた調査研究は、素材が多く広く知られてきた。近年、東南アジア・太平洋地域におい て オーストロネシア語族の調査研究が、考古学・人類学・民族学・言語学等の諸分野で発展し、樹皮紙/樹皮布についての情報が増えている。

演者は紙の専門家として、中国、インドネシア、メキシコ等で発見されている神秘的な「透かし模様」の石器ビータに注目している…という。

JICA エキスパートとしてインドネシア・バンダアチェで津波の被害を受けた文書の修復事業に3年間携わった時に行なった調査で、ダード・ハンターの「世界の紙の伝播マップ」で東南アジア地域が空白になっていることが、調査・研究をスタートした切欠である。紙の製法として古くは樹皮をたたく方法があり、樹皮紙は世 界に広く分布していた。インドネシアでは樹皮紙の技術が高度に発達していて、その歴史は布と紙の混在時期を含める3,600年前ぐらいまで 遡る。会場では樹皮紙で作った400年ぐらい前の本を見せてもらい、触らせてもらったが、実に素晴らしい物であった。

【添付資料】

20130330_24_04_sakamoto_slide.pdf/プロジェクタ資料『北の紙の道、南の紙の道』

20130330_24_04_sakamoto_handout.pdf/席上配布資料『北の紙の道、南の紙の道』

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