悠久、雄 大の大地は、人口、人権・自由、環境、民族など多様の問題を抱え、日中関係も厳しい状況が続いている。演者は、これまでの少数民族地域における視察・交流 を踏まえ、民族法研究の意義を確認し、民族区域自治制度、中華民族の多元一体論、西部大開発との関係、民族の風俗習慣、民族慣習法と国家法、婚姻法の「弾 力的補足的」規定の順に検討し、中国社会における民族問題の重要性、問題性を考える…として講演された。
演者が中国の民族法に興味を持ったのは 1988年の海南島旅行からで、その後、何遍も現地を訪れて20 余の少数民族と交流し調査を行ってきた。従って、内容は盛りだくさんで多岐にわたった。参加者のある人曰く、「1年間の講義を1時間でやったようなもので すね」。同感。特に興味を持ったのは、共産党になって以降の少数民族の風俗習慣の扱い方の変化である。尊重(1949〜1956)、軽視(1957〜 1965)、排斥(1966〜1976)、改革期(1977年以降)とあった。最後にNHKの名曲アルバムから「草原情歌」を青海省の映像と共に流した が、氏の少数民族に対する思いが伝わった。
(ウェブサイト管理者より:添付のプロジェクタ資料は、写真を1枚抜けておりましたので、2013/4/28に差し替えいたしました。)
【添付資料】