最後に、渡辺 興亜氏(国立極地研究所(元)所長、名誉教授)から、『南極氷床を探る -氷床内陸探査史と氷床深層コア研究の成果-』と題した発表をいただきました。
【添付資料】
20140419_28_05_席上配付資料:南極氷床を探る.pdf
20140419_28_05_プロジェクタ資料:南極氷床を探る.pdf
南極大陸上には面積約1200万平方km、平均の厚さ1856mの雪氷層が分布し、巨大な氷床を形成している。南極大陸内陸部は国際地球観測年(1957-58)以前には地図の空白部であった。我国の南極観測は第1次隊から果敢に内陸探査を行い、昭和基地南方「みずほ高原」の自然を明らかにしていった。講演者らの構想に基づく研究計画は1970年代の「エンダ-ピーランド雪氷総合計画」を嚆矢とし、1980年代、1990年代と二つの計画に引き継がれ、現在では「みずほ高原」の地理、気候、雪氷学的状態等を明らかにし、みずほ高原最源流の「ドームふじ」での深層表層掘削(3000m深)に成功し、過去70万年の地球気候・環境変動の再現に成功している。この研究の道筋を紹介する。