まず、『騎馬鷹狩文化の起源を求めて ~アルタイ山脈に暮らすカザフ遊牧民と鷹匠の民族誌~』 を、相馬 拓也 氏(特定NPO法人「ヒマラヤ保全協会」理事、農学博士(ドイツ、カッセル大学))からご発表をいただきました。
【添付資料】
20151219-35-01-席上配付資料ー騎馬鷹狩文化の起源を求めて.pdf
20151219-35-01-プロジェクタ資料ー騎馬鷹狩文化の起源を求めて.pdf
モンゴル西部バヤン・ウルギー県の少数民族アルタイ系カザフ人の牧畜社会では、イヌワシを用いた鷹狩技法がいまも存続し、同県内には90名程度の鷹匠(鷲使い)が現存する。発表者が2006年9月より行っている、アルタイ地域に根づく「騎馬鷹狩文化」と鷲使いの民族誌を中心に報告された。
イヌワシはメスのみを馴化させるという。騎馬習慣の必要性、給餌動物の適性、頻度、分量など詳述され、鷹狩と伝統知継承の社会条件等にも言及された。詳細な論考が配付されている。一読をお勧めしたい。
イヌワシ1羽に必要な食肉量は、ヒツジ・ヤギ7~12頭分/年と推測されている。
偶々12月26日のテレビ東京で、モンゴル西部に住むイーグルハンター一家の様子が放映され、同地の「カザフ人の誇り」という「イーグルハンター」を目指す3人の息子と娘(11歳)の姿も描写されていました。