次に、『トピック「転換期にあるミャンマーの今、その素顔」 ~アウンサンスーチー女史への期待~』と題して、大津 定美氏(NPO法人“小水力発電をミャンマーの農村へ”代表理事、神戸大学名誉教授)のご発表をいただきました。
【添付資料】プロジェクタ資料:トピック「転換期にあるミャンマーの今、その素顔」.pdf
「NLD圧勝」、選挙結果の受け止め、「あまりにもスムース?」、その後の政権移行のプロセスも極めて民主主義的に、それが可能となった背後に何があったのか?
・新政権の経済政策は? 経済開放と産業開発、豊富な資源と低開発、旧政権関係者の経済実態支配、外資の進出とそのコントロール、日本の役割は?
・「国家顧問」たるスーチー女史への過大な期待? 短期の経済改善困難と国民大衆の「裏切られ感」の危険性、さらに「少数民族との和平(第2パンロン会議)」という「世紀の課題」は?
以上のような視点、論点で、「ミャンマーの今」を概観された。
大津先生ご夫妻は、アウンサン・スーチーさんとは40年来の友人といい、若い頃の写真の数々を披露された。ミャンマーの主産業は農業で、国民の60%以上が農民という。その農村の80%以上の世帯が、夜の明かりがローソクだそうだ。スーチ−女史は小水力発電にとても興味関心を示していて、京都嵐山の発電施設を視察された(2013年4月)という。その一方、2015年6月、ミャンマー政府とロシア国営企業は、「核エネルギーの平和利用協力」について、覚書にサインしたという。 ただただ政治の安定を、まずは望みたい。