次に、清水 信吉氏(住友化学㈱ OB、(元)触媒学会副会長、京都大学WV部OB)から、『雲南‐多様な自然、民族、歴史、その文化の魅力 ~第12回雲南フィールドワーク(2016年秋)の報告も交えて~』と題した発表をいただきました。

「山歩きや植物が好きということで雲南や四川省奥地のファンになった素人の立場で、雲南の魅力について、感想を交えて語ります。」と前置きし、「雲南と言えば何かと問われれば、稀にみる「多様性」という言葉で表せる。」として、以下の事柄について概観された。

①自然と植生: 横断山脈を抱えて高度差も大きく、亜熱帯から亜寒帯にわたる種の豊かさで日本と共に世界的なホットポイントです。
②少数民族: 山地と深い谷、点在する盆地、そして周囲に異なる民族に囲まれ、25もの少数民族が暮らしている。勢力の強さなどによる垂直分布も見られる。
③歴史: 日本の志賀ノ島の後漢の金印と同じような前漢の金印も発掘されるなど、古代中国との関わり方も日本とよく似ている。地域内外の民族の政権の歴史もまた多様です。元の侵攻以来中国の政権に組み込まれた。
④文化: 米作、芋類栽培、納豆等の発酵食品、そして少数民族の歌垣や王朝に由来する歌謡や舞踏。
⑤経済や産業: 茶、ゴムなどの状況。
⑥最近の東南、西南アジアの玄関としての地政学と膨大なインフラ投入の状況。
⑦第12回雲南フィールドワーク(2016年秋)の写真を主にした報告。
⑧四川省西部のミニャ・コンガ山や四姑娘山の豊かな自然

 西南シルクロードゆかりの地域の現況である。内容は実に多岐に亘った。その分、各編の掘り下げが駆け足となったのは否めない。2016年秋に行った第12回雲南フィールドワークについては、参加者リストと行程を示すに止まった。然し乍らこのフィールドワークの記録は、演者の手により動画像と静止画像(写真記録)から編集され、位置情報・音声等も加味した克明な労作として制作されている。

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