(撮影:長岡正利)
次回は、2011年4月23日(土)開催の予定(計画中)です。
概要
第17回 (2011年2月9日(水)、東京市ヶ谷・JICA研究所-大会議室) | |||
演題 |
発表者 |
所属 |
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1 | 絹・茶・紙、その交易の歴史 -中央アジア・インド・ネパールそして雲南- |
金子 民雄 | 作家、歴史家 |
2 | スライドショー ー金子さん所蔵の稀覯書の掲載図版ー |
長岡 正利 | 国土地理院客員研究員 |
3 | 現代に蘇えるルバイヤート、アラビアンナイトの世界 | 金子 民雄 | 作家、歴史家 |
金子 民雄 氏(歴史家・哲学博士)の講演会ですが、まず、『絹・茶・紙、その交易の歴史-中央アジア・インド・ネパールそして雲南-』と題して、お話をいただきました。
≪以下、講演要旨よ り≫
第1部では、最近特に関心を向けられているという「お茶」について、縦横に語っていただきます。チベット高原及びその周辺地域では茶の木と茶葉そして絹、パミールを越えた西方では紙とワインの話に展開するかもしれません。紀元前2世紀頃に中国で発明されたという紙はシルクロードを通って西へ西へと伝播し、751年のタラスの戦いの後サマルカンドに伝えられ、西アジアからエジプト・地中海方面へと伝播していきました。(ダード・ハンター著「ペーパー・メーキング」にある「世界の紙の伝播マップ」より)
次に、『ルバイヤートとアラビアンナイト』と題し、長岡 正利氏(国土地理院客員研究員、(財)日本地図センター)による金子さん所蔵の稀覯(こう)書の掲載図版スライドショーを見せていただきました。
なお、添付のプロジェクタ資料は、当日少し誤りが見つかりましたので、ここには修正版を掲載しております。
次に、金子 民雄 氏(歴史家・哲学博士)の講演会第2部として、『現代に蘇えるルバイヤート、アラビアンナイトの世界』と題したお話をいただきました。
≪以下、講演要旨よ り≫
第2部について、金子さんには「ルバイヤート」(オマル・ハイヤーム作詩、金子民雄訳、胡桃書房)という翻訳書(私家本)があります。オマル・ハイヤーム(1040年頃~1123年没)は、ペルシャの数学者・天文学者・哲学者にして詩人としても大変に有名。 彼の自然科学に関する業績では、三次方程式の解法に関する研究や、後のグレゴリオ暦よりも正確なジャラリー暦の作成が、特に有名。ハイヤームの詩の主な テーマは、人生への疑問、イスラムへの不信、世俗的享楽への賛美、古代ペルシャへの懐古であると言います。
金子さんの翻訳書の約半分が解説編に充てられていて、科学者・哲学者・詩人「ハイヤーム」に関連する様々な事績・その時代考証・歴史的考証等、解説が加えられています。
(以下、2011/04/04追記)
先生がご準備なさっておられた手持ちの講演用メモと、以前に先生が翻訳なさった『ルバイヤート』(2003:訳詩のほか注釈・解説が80ページほど)の一部を、ともにPDF化しております。会にご出席の皆様とML(メーリングリスト)会員で、それらをご覧になりたい方がおありでしたら、どうぞご連絡下さい。
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