1. 「アンナプルナ周遊トレッキングとチュルーウエスト峰(6419m)」
    AACK 安田 隆彦

    当初、2009年8月の崑崙山脈西部地域の未踏峰登山を中心に山旅を計画していたが、出発直前に発生した新疆ウイグル自治区の社会不安により、急遽、計画 の見直しが必要となった。代ってヒマラヤのトレッキング・ピークが浮上。モンスーンの影響が少ないアンナプルナ山群北側に位置するChulu West峰(6419m)を登山対象として、7月26日出国~8月22日帰国という日程で山旅を実施した。(文責;前田)


  2. 「インド・パキスタンの山々」-2008年~2009年の記録-
    (株)ICI石井スポーツ、登山家、東海大学山岳部OB 平出 和也

    2008年秋のインド・カメット峰(7756m)南東壁の登攀は、オリジナリティー精神と山頂に突き上げるきれいなラインが評価され、本年4月、第17回ピオレドール(黄金のピッケル賞)を受賞した。2009 年6月、ガッシャーブルムⅠ峰(8068m)登頂。 2009年秋は、鋭鋒ガウリサンカール(7134m)を計画している。この山はネパールとチベット自治区の国境上に位置し、チベット側の北東面は未だに未 知の世界を保ったままである。 ≪平出さん自身の「HP」より抜粋して引用、10月に編集。≫


  3. 「タイ文化圏の農耕文化」-ラオス北部の稲作を中心に-
    東京大学総合研究博物館研究事業協力者/ 東京農業大学国際食料情報学部非常勤講師 園江 満

    中国西南部から東南アジア大陸山地部にかけての山間 盆地には、かつて盆地連合国家郡が存在していた。この地域の社会は、今日もなお国民国家の国境を超えて、タイ系言語をリンガフランカとしながらも多言語・ 多民族構造をもった複合文化交流圏としての緩やかなつながり維持しており、この広がりを「タイ文化圏 Tay Cultural Area」と呼んでいる。本講演では、ラオス北部の農耕技術を軸に地域としてのタイ文化圏を描き出し、併せて、一般には水田農耕民と考えられているタイ系民族の実像について再検討する。


  4. 「歴史的視点で捉えたペー(白)族」 -雲南省大理盆地で調査する人類学者の考察-
    国立民族学博物館民族社会研究部准教授 横山 廣子

    中国の55の少数民族の一つとしての「白族」が確定したのは1956年のことである。ペー族は少数民族なのか漢族なのか、民族名称はどうするべきかという 議論に中国政府としての結論が出された。ペー(白)族の文化的特徴や民族の境界あるいは帰属意識について、フィールドワークと歴史文献の双方のデータを総 合することにより、時間的な幅をもってペー(白)族のあり方(エスニシティ)について考察する。今回は特に楚雄地域の事例から大理盆地を中心とする ぺー(白)族を照射してみたい。


  5. 「『地球温暖化』でアジアの雨と雪はどう変わるか ?」
    日本学術会議会員、名古屋大学地球水循環研究センター教授、筑波大学名誉教授、AACK 安成 哲三

    ≪名大大学院理学研究科広報誌『2008.「理ソフィア」15、特集 地球温暖化に挑む』より引用しています≫
    今、地球温暖化が大きな問題になっており、いろいろな議論がなされています。二酸化炭素に代表される温室効果ガスの増加が、地球温暖化に大きな影響を与えつつあるのは事実でしょう。しかし私は温暖化とともに重要な問題がもう一つあると考えています。「地 上に降った雨は、川から海に流れ、海から蒸発して、地上に降る」という水循環は我々の生活を保障している大事な現象です。また、地球は「水惑星」といわ れ、地球の気候は水なしでは考えられません。温室効果ガスの増加によって水循環がどう変わるか、アジアを中心に話したいと思います。

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